待合室388

趣味の自戦記

2020/06/10_矢倉

 強い人ほど先後の勝率の差が出やすいものだろうけれど、自分は相居飛車の後手番が結構好きだ。横歩取りと一手損角換わりの後手番はやらないものの、角換わりでも矢倉でも相掛かりでも後手を持って充分だと思っている。むしろ先手の方が仕掛けの義務のぶんだけ憂鬱かもしれない。定跡書を読んだ後は特に。変な攻めでは成立しそうにないイメージが頭を支配するからだ。

 

☗相手

☖自分

※局面図は後手目線にしているので逆になっていることに後で気付きました

☗7六歩 ☖8四歩 ☗6八銀 ☖3四歩
☗7七銀 ☖6二銀 ☗7八金 ☖7四歩
☗2六歩 ☖4二銀 ☗2五歩 ☖3三銀(第1図)

   【第1図は☖3三銀まで】

 戦型は矢倉。途中☗7八金は様子を見たような手で、こちらからあまり形を決めすぎると損になるところ。こちらとしては☖7四歩が一番想定図に合流しやすいと見た。第1図は近頃よくある矢倉の出だしに☗7八金☖7四歩の交換が入った、といったところか。

☗3八銀 ☖3二金 ☗5六歩 ☖5四歩
☗6九玉 ☖4一玉 ☗7九角 ☖3一角
☗5八金 ☖5二金 ☗3六歩 ☖4四歩
☗3五歩 ☖6四角 ☗4六角 ☖3五歩
☗3七銀 ☖4六角(第2図)

   【第2図は☖4六角まで】

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 ☗3八銀など固有の含みを持たせたような手が続いており、相手が甘い手を指せば嵌めます、というにおいがする。その印象に違わず、☗3五歩と仕掛けてきた。取ると3六銀型を作られて先手充分なので、☖6四角☗4六角☖3五歩とすればすぐには歩を取り返されない。30手目☖4六角では30秒ギリギリまで考えた後がある。
 確か①☖5三銀として☗6四角☖同銀と形よくとるべきか、②角交換後の☖3九角〜☖8四角成をみた☖8五歩、そして③本譜のようにするかで迷っていた気がする。少しでも得をしたと思ったら調子に乗ってしまうのが悪い癖だ。

☗同 銀 ☖3六歩 ☗7九玉 ☖8五歩
☗2六飛 ☖3七歩成☗同 桂 ☖3六歩
☗同 飛 ☖4九角成☗6八金右☖4八馬
☗3四歩 ☖同 銀 ☗3五歩 ☖4三銀
☗5七金 ☖4五歩(第3図)

   【第3図は☖4五歩まで】

 矢倉においては馬作りを主張にする場合、それが消されたり捕まえられたりしないことをきちんと読んだ上で指すべきで、格上に通用しないことも多い。一方で自分がされると結構嫌なのだ。飛車を追われたり上部開拓されたりしてしまう。本譜は☗5七金が大悪手で、第3図以降大差となってそのまま押し切り勝ち。
 とはいえどのようにして矢倉を崩すか、アヤを生む指し方はないかなど考えることは色々あるわけで、本筋に自然と手がいくわけではない弱い時にこそ自力で考えたい。終盤の局後検討は一番大事。

あとで追記するかも。